依頼者:男性(60代)
相手方:女性(70代)
事案内容(相談までの背景)
全ての遺産を依頼者に渡すという内容の遺言があり、姉の遺留分を侵害することは明らかなので、遺留分を姉に支払うことは仕方がないと考えている。もっとも、非上場株式があるところ、これをどのように評価して、遺留分について姉と話し合いを進めていったら良いか分からないので教えて欲しいということで相談に来られました。
全ての遺産を依頼者に渡すという内容の遺言があり、姉の遺留分を侵害することは明らかなので、遺留分を姉に支払うことは仕方がないと考えている。もっとも、非上場株式があるところ、これをどのように評価して、遺留分について姉と話し合いを進めていったら良いか分からないので教えて欲しいということで相談に来られました。
問題点
非上場株式の時価の算定方法については、確立した基準というものはなく、純資産価額方式若しくは類似業種比準方式によって評価されることがあります。
上記の各方式について説明をすると、かなり長くなってしまうため、紙面の都合上、省略させて頂きますが、時価を正確に算定しようとすると多大な労力が掛かるため、早く評価額を決めて迅速に解決させることができないかが問題となりました。
解決内容
時価ではありませんが、株式の評価額を算定するにあたっては、相続税評価額が用いられることがあります。
そして、本件では、相手方の了承を得ることができたため、相続税評価額で非上場株式の評価額を算定することができました。
その他の遺産の評価額については、特に問題はなかったため、比較的早期に、遺留分に関する合意書を締結することにより、事件を解決させることができました。