依頼者:女性(30代)
相手方:女性(60代)

事案内容(相談までの背景)
父親が亡くなり、父親の後妻から遺言があるとの連絡があったため、遺留分侵害額請求をしたいということでご相談にいらっしゃいました。

母親と父親とは、30年以上前に離婚しており、その後交流が全くない状態でした。遺言については自筆証書遺言であり、検認の申立がされていました。

 
問題点
まず遺言の有効性について、カルテなど関係する資料を取り寄せて検討しましたが、遺言は有効であると判断できる状況でした。そのため、遺留分侵害額請求をするとともに、遺産の調査を進めました。

相手方には代理人弁護士がついて、遺産が開示されましたが、当方でも別途調査した結果、一部開示がされていない遺産の存在が判明しました。

 
解決内容
開示されていなかった財産を含め、当方において、遺産の評価を行い、遺留分侵害額を計算して支払いを請求しました。遺産の範囲や評価については、争いがありましたが、当方において色々と資料を示して具体的に根拠を含めて提示した結果、協議により早期に合意に至りました。最終的には、全額一括してすぐに支払いしてもらうことで解決できました。
 

bengosi解決のポイント(所感)
被相続人との関係性によっては、遺産の内容が全くわからないこともあります。この場合、遺産を調査するのは非常に大変ですが、色々な視点から調査をしていくことで、遺産を発見することが可能です。もちろん、他の相続人が詳細を把握している場合には、当該相続人に対し、具体的に照会し、きちんと回答させるようにすることも重要です。

また今回の場合には、相手方が色々と資力がない旨の主張をしていたため、支払時期・方法についても交渉する必要がありました。支払については、色々な条件を提示し、迅速に手続を進めるべく交渉していくことが重要です。