Q&A よくある質問

遺言について

遺言(8) 遺言を書くときの注意(3)

私には,息子と娘がいます。妻はいません。
2,000万円の預金と不動産を有しています。不動産の価値は,預金と同じくらいです。

息子には不動産を,娘には預金を渡したいと思います。
まだ会社を定年退職したばかりですが,遺言を書く際に,何か注意すべき点はありますか。

答え
遺言を書くときの注意(2)の続きです。

 

遺言を作成し,「娘にはA銀行B支店の定期預金2000万円を相続させる」と記載したとします。
あなたが亡くなったときに,この定期預金が解約されていたら,どうなるでしょうか。

息子さんの場合と同様に,預金をもらえないということになります。

 

しかし,言葉を変えて,「相続させる」ではなく,「遺贈する」と書くと,意味がまったく変わってきます。
この場合は,たとえ解約されていても,2,000万円を遺贈されたものと推定されます。つまり,遺産から2000万円分の金額を受け取れることになります。

これに対し,預金が普通預金だった場合はそうはならず,遺贈の額はゼロとなると考えられています。

 

参照条文

民法1001条2項 金銭を目的とする債権を遺贈の目的とした場合においては、相続財産中にその債権額に相当する金銭がないときであっても、その金額を遺贈の目的としたものと推定する。

※普通預金は,額が変動することが通常であるため,この条文が適用されないと考えられています。

 

 

 

遺言(7) 遺言を書くときの注意(2)

私には,息子と娘がいます。妻はいません。
2,000万円の預金と不動産を有しています。
不動産の価値は,預金と同じくらいです。

息子には不動産を,娘には預金を渡したいと思います。
まだ会社を定年退職したばかりですが,遺言を書く際に,何か注意すべき点はありますか。

答え

遺言を作成し,「息子には不動産を相続させる」と記載したとします。

これだけですと,もし,あなたが亡くなったときに,不動産が売却済みであったとしたら,息子さんは遺言によって相続できる財産がないことになります。

ですので,財産の状態が変わったときに備えた遺言を作成しておくべきです。

 

遺言を書いたら,当面はそれで安心です。

しかし,まだまだ長生きされるでしょうから,財産の状態は変わっていきます。

生活費や医療費を支出して,預金が減っていったり,不動産を売ることは,ふつうにあることです。

 

作成した遺言も,1~3年おきと決めて,弁護士に遺言を見直してもらうべきでしょう。

 

 

参考条文

民法1023条  前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。
民法1023条2項  前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用する。

遺言(6) 遺言を書くときの注意(1)

私には,息子が3人います。
長男には2000万円相当の不動産を贈与しています。
二男には合計で2000万円の現金を贈与しています。
三男には何もあげていません。
私の全財産を併せても2000万円であるので,全財産を三男に相続させる遺言を作成しようと考えています。
これなら公平だと思いますが,何か注意すべき点はありますか。

答え

生前贈与をした事実も遺言に書きましょう。

 

三男は,多くても他の兄弟と同じくらいの財産しかもらえません。
したがって,他の兄弟は三男に遺留分を請求できません。三男は遺産を全てもらえるはずです。

 

三男に対し,生前贈与のことを話しておくこともできますが,長男や二男が先に亡くなり,真実を知る者がいなくなる事態も考えられます。
また,不動産はともかく,現金の贈与はあなたが亡くなった後の立証は難しくなる可能性があります。
三男が他の兄弟が生前贈与を受けたことを証明できないと,三男は,遺産から更に遺留分を引いたものしか相続できなくなります。

 

あなたが,遺言に,生前贈与した事実を書いておけば,有力な証拠になります。
不公平な相続を避けたいのであれば,そのようにすることをお勧めいたします。

 

遺言(5) 遺言の書き方

遺言の書き方が分かりません。 普通の紙に書いて良いのですか? パソコンで作成して印刷した遺言も有効ですか? 封筒に入れて,封をしないとだめですか?

答え
一番簡単な方法は,
全文を自筆で書く遺言です。
日付,氏名も自筆で書き,押印すれば有効です。

 

封をする必要はありません。
ただし,死後に遺言を発見してもらえないければ意味がありません。
信用できる人に預けるか,複数作成して相続人に渡しておく必要があるでしょう。
印刷部分(自筆でない部分)は遺言になりません。
たとえば日付や氏名が活字だと,遺言として無効になりますので,注意してください。

 

逆に,汚い字でも,判読ができれば有効です。

遺言(4) 不動産の地番が間違っている場合

父が「私に不動産を相続させる」という遺言を残してくれました。 しかし,不動産の地番が間違っていたため,登記を私名義にできない,と司法書士から言われました。 このような場合はどうしたらよいのでしょうか。

答え
内容の正しい遺言があれば,他の相続人の承諾(実印)がなくても,登記を移すことが可能です。
本件でも,地番の誤りが明らかに誤記であり,遺言を残した方の意思が一義的に決まるのであれば,遺言としては有効となると思われます。
法務局(登記を扱う役所)は,形式面の審査しかしません。ですので,地番が間違っていると,登記の申請を受理してくれません。
遺言書の内容,遺産の内容,遺言者の生前の言動などによりますが,裁判をすれば有効な遺言として登記ができる可能性もあります。

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