依頼者:長女の子
相手方:長男の子、二男の子

事案内容(相談までの背景)
被相続人(二女)が死亡しましたが、その方には配偶者や子供がありませんでした。そのため、兄弟の子らが相続人となりました。
二男の子が遺産分割の処理に駆けずりまわったことや、相続人外の人物に生前のお礼をするために、法定相続分の2倍の遺産配分を要求しました。
それはおかしい、ということで長女のお子さんが相談に来ました。
二男の子が被相続人死亡時にお金を引き出していたので、これを控除する必要がありました。
また、空き家の不動産を早期に売却する必要がありましたが、相続人が多く、かつご高齢の方が多かったので、円滑に売却手続きを進める必要がありました。

 
問題点
問題点としては、
1.法定相続分通りの分配
2.長男の子が引き出した預貯金の取り扱い
3.不動産の早期処理、がありました
特に3については、相続人が多いため、不動産売却の時に何回も相続人全員から判子をもらうのは大変だと思われました。

 
解決内容
依頼をうけた後、すぐに調停を申し立てました。
調停での協議を重ね、
1.相続の割合は、法定相続分通りとなりました。
2.二男の子が費消したお金については特別受益的な扱いをして、その分を二男の子の相続分から控除することになりました。
3.不動産売却については、調停で「一部成立」という手続きを利用し、売却代金を遺産に組み入れ、配当することにしました。

 

bengosi解決のポイント(所感)
法定相続分と異なる主張をされると、「そういうものなのか?」と思ってしまいがちです。
しかし、相続分を修正するのはレアなので、しっかりと法定相続分を主張するべきです。
なお、不動産の処理や金融資産の円滑な処理のため、一部成立を使うと、便利だと思います。