依頼者:長女(40歳代、会社員)
相手方:長男の子供(被相続人からすると、孫。長男は既に死亡。)

事案内容(相談までの背景)
長女としては長男の子供達との話し合いで遺産分割協議をしたかったのですが、子供達が感情的になり、遺産分割調停を申し立てられました。
長女は、被相続人(父親)の生前、ほぼ毎日病院に見舞いに行ったり、空き屋となった実家を掃除したりして、2年にわたって懸命に介護しました。しかし、長男の子供達は一切長女の寄与を評価しませんでした。

そこで、長女から当事務所に相談があり、依頼を受けることになりました。

 

解決内容
家庭裁判所の調停で、長女の寄与の具体的内容(介護の状況や様々な支出、掃除、そしてこれらの頻度)を主張すると共に、これを裏付ける日記や病院の看護記録や面会簿を取り寄せ、立証しました。
裁判所からは、この内容では寄与分を認めることは難しいが、相当長女側の貢献があったと評価してもらい、相手方に対して、寄与分に相当する金額を譲歩するよう、説得してもらい、約100万円ほど長女側の取得額が増加しました。

 

bengosi解決のポイント(所感)
一般に寄与分の成立は非常に難しいため、このような労苦に報いるためには、事前に遺言をしておいてもらうべきでした。
とはいえ、本件のように裁判所の心を動かすことも不可能ではありませんから、諦めずに寄与分の主張をするべきだと思います。